婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】


すっごい私不審者扱いされてないっ?!


私がレイヴン公爵家をどうにかできるなら、婚約された時点で爆破させてるわよ…っ!!


私そんなに変な行動してないよねっ?!本当、勘弁してよぉ〜っ!!!



「ち、違います……!ぼ、僕だって、好きで専属になったわけじゃないですっ……!」



私が必死に慌てて否定すると、アル様は再びふっと普段の優しい笑顔に戻る。


だけど、瞳の奥は笑ってないのよっ!!


「冗談だよ、そんなに怯えないで」


そう言って私のカツラの髪をサラリと撫でてきた。


何この人…全然情緒がわかんないんですけど……っ


そして、部屋を去る間際に向けられたその冷ややかな視線は、私のすべてを疑っているかのようだった。