さっきまでの雰囲気とは全然違うアル様は、騎士らしく威圧感のある雰囲気を纏っていた。
「さて……リオ。ここからは仕事の説明と注意喚起をしとこうか」
口調は優しいままなのに、瞳の奥は全然笑っていない。
いきなり急変したアル様に、この人も二重人格?!と私は内心パニックになる。
や、やっぱりなんとなく感じてた鋭い視線は…勘違いじゃなかったってことね…!
焦る私に淡々と説明をするアル様。
「ギルは公務で忙しいから、屋敷にいないことも多い。あいつがいない間は、基本的に君は自由に過ごしていいよ。
……まぁ、自由にしていいとは言っても、おかしな行動ばかりされては困るけどね?」
そして、私に冷たい笑顔を向けると近づいてくるアル様。
「あの警戒心の強いギルに気に入られて専属になるなんて、君は一体何者なのかな?
普通じゃありえないことなんだよね…
それに使用人にしては手も綺麗すぎない?
……まさか、どこかの回し者じゃないだろうね?」
顔は笑っているのに目の奥が全然笑っていなくてゾクッとした。



