そして、すぐに興味がなさそうに私からすっと離れた。
「へぇ、そっかぁー
じゃあ、とりあえず屋敷の案内をしたあと君の部屋を案内するね。
その後にでも仕事の説明をするよ」
いつもの微笑みに戻るけれど、時たまやっぱり鋭くて怖い目で見てくるアル様。
「えと……アル様、よろしくお願いしますっ!」
「ふふ、だからアルでいいのに。
まぁ、いいけど。それじゃあ行こうか。迷子にならないように、しっかり俺についておいで?」
そう言って、にこやかに笑うアル様。
この短時間で、優しかったり、怖い顔したり、鋭く睨んできたり……アル様の情緒がよく分からない。
女バレ……してないよね?
不安になりながらアル様の後ろを歩いていると、ひとつの答えにたどり着く。
……あぁ!もしかして、こういう人が情調不安定ってやつだ?
ひとり納得してほっとしていると
アル様がお城のように広い公爵邸の案内を始めてくれた。
さっきまで不安だったけれど、廊下に飾られた絵画や壺たちは、いったいいくらするんだろ?って思うほど豪華で一瞬で目を奪われる。
天井であちこちで揺れるシャンデリアもとても煌びやかでキラキラとしていた。
どこを見ても私のロゼッタ侯爵邸の屋敷とは大違いで、超一流の場所。
鋭い視線がもう見えていない私は、頭の中が不安よりウキウキに染まるのだった。
こんなお屋敷に住めるなんて最高〜っ!!



