婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】




──そして、あれから数ヶ月が経った。



メイドのルリとミアは、すっかり意気投合して、私の最強の専属メイドコンビになった。



相変わらず騒騒しい私のお世話を、二人は振り回されながらも全力でお世話をしてくれている。




そして現在、私は……


公爵家に嫁ぐための地獄の花嫁修業がはじまっていた……。



だけれど……


最愛のギル様は、公務のため数日前からお屋敷を留守にしている。



ギル様のいないお屋敷は、寂しくて私の恋のパワーが消え去り、完全にやる気を失った私はだらだらとしていた。



「リリィ様……またそんな格好をして……そろそろお時間ですよ?さぁお作法のレッスンをはじめますよ!」


「いーやーだぁぁああぁ!!今日は何もしないって決めてるのぉ〜っ!!」


「そんなことを言ってないで……ほら……あっ!!!リリィ様!!!」



ルリが呆れた顔で私に近寄ってきた瞬間……


このままだと地獄のレッスンがはじまる!!!


と、察知した私は、さっと立ち上がると逃げることを決意した。