屋敷に足を踏み入れると、さっきの騒ぎを玄関近くで様子を見ていた、レイヴン侯爵家の使用人やメイドたちが勢揃いしていた。
「……さっきの話本当……?!」
「あれがリオ様……?!」
「ギル様の婚約者だったの……?!」
あちらこちらから、驚きと戸惑いの声が聞こえてくる。
だけれど、それも一瞬のことでミアがそんな使用人やメイドたちの前に立つと
「これからはリリィ様として、私たちが全力でお仕えいたしますっ!!」
みんなをまとめるように、にっこりと優しく笑うと、他のみんなも温かな声をかけてくれた。
「リオ様……いえ、リリィ様!!お帰りなさいませっ!!」
「ギル様とのご婚約、おめでとうございますっ!!」
みんなが私を婚約者として迎え入れてくれて、優しくあたたかな祝福の言葉に、胸の奥がじんわりと熱くなる。
「みんな……うぅ……ありがとうございますっ!!……こんな風に温かく迎えてもらえて……本当に本当に私は幸せものですっ!!
みんな……ただいまぁっ!!!」
目を涙で潤ませながら、心からの感謝を込めて今日一番の最高の笑顔をみんなに送った。



