暫くすると、大きなレイヴン公爵邸の門が見えてきた。
怒涛の一日を過ごした私には、なんだか久しぶりに帰ってきた気分だった。
そして、先に馬車から降りたギル様が私に優しく手を差し伸べる。
揺れる黒髪に青い瞳は、キラキラとしていて手を差し伸べるギル様はとてもかっこよくて王子様みたい……。
こんな丁寧な扱いをされていると、女の子に戻ったんだな……としみじみ思う。
エスコートをされ、お姫様になったような気分で、胸がドキドキしながら私は馬車から降りた。
すると……
門の前には見慣れたプラチナブロンドの髪が、キラキラと揺れているのが見える。
「……アル様?」
そこにはお茶会の後、一足先にお屋敷に戻ったアル様が待っていた。
アル様は、馬車から降りてきた私の姿に、瞳を大きく見開いて固まっていた。
……どうしたのかな……?
……そういえば、お嬢様らしい姿なんて見せたことないから……や、やっぱり似合わない?!



