すると、今まで静かに見守っていたギル様が口を開く。
「ロゼッタ侯爵、これからのことなのですが……私の屋敷で婚約者としてリリィを改めて迎え入れたいと思っております。
……本日、このまま彼女を連れていきますが……よろしいですか?」
そう……私は今日、ギル様の婚約者として男装執事の姿を捨て、改めてレイヴン公爵邸に行くのだ。
私の両親は嬉しそうに
「あぁ、もちろんだよ!困った子だけれど、リリィをよろしく頼むよ!」
そう言って嬉しそうに両親は笑っていて、話がまとまった。
そして、私はルリに振り返ると手をぎゅっと掴む。
「ねぇルリ!ルリも一緒にギル様のお屋敷についてきてくれるよねっ?!」
「えっ?!私もですか?!」
「当たり前じゃないっ!!ルリがいない生活なんて考えられないもんっ!
それにね、ルリにとても素敵なメイドのミアって子も紹介したいんだっ!!
きっとすぐ馴染めるよ!!」
勢いよくつめよる私に、ルリは目を丸くしていたけれど、すぐに嬉しそうに笑った。
「ふふふっ……とても光栄なことです。どこまでもリリィ様について行きます!」
そして、私はルリの手によって数ヶ月ぶりにロゼッタ侯爵家のリリィとしての姿に戻った。
上質なドレスに身をつつみ、綺麗にお化粧をほどこされ、綺麗に髪の毛を整えられる。
「ふふふっ……やっぱりリリィ様はとても可愛いらしいですね?」
「ありがとう、やっぱりルリは天才ねっ!!」
久しぶりに鏡に映る私は、黙っていればどこからどう見ても、可愛いらしいお人形のような見た目になっていた。



