婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】



これが私とギル様のはじめてのキス。



驚きで固まるギル様と、あまりの光景に呆然と立ち尽くしているクリスタル様。



唇をそっと離すと、胸ぐらを掴んだまま涙をこらえて本音をぶつける。



「私は……私は……、ギル様が世界で一番大好きなんですっ!!!ギル様の隣が私以外の人だなんて絶対にいやですっ!!

ギル様のことも……レイヴン公爵邸のみんなのことも……こんなにも大好きなのは私しかいないですっ!!!」



一気に本音をぶつけた私は、そのままギル様からクリスタル様に視線をうつす。



そして、真っ直ぐに見つめる。



「……クリスタル様にだって……ぜ、絶対に……渡しませんからっ!!!」



私の全力の宣戦布告。



周りはみんな驚きの顔で私を見つめていたけれど、私は自分の気持ちや思いがちゃんと届いたのか不安で、いろんな気持ちがぐちゃぐちゃになって、涙がこぼれる。




そして涙と一緒に気持ちが溢れる。



「うぅっ……ギル様は……っ、ギル様は……!!私だけのものですぅぅううぅ!!!!

うわぁぁぁぁあぁあんっ!!!」




最後は、あまりの必死さにまだまだ伝えたいことがあったけれど、言いたいことがめちゃくちゃになって涙と一緒に溢れて



あんなにも頑張ったのに、わんわんと泣きながらのかっこ悪い告白になってしまった。