婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】


アル様は諦めように笑うと言葉を続けた。



「今日さ……ギルと王女様の姿をリオに見せれば、俺に乗り換えてくれないかな……なんて、最低なこと思ってたんだよねぇ

悲しませてごめんね

……はぁ、完全に俺の負けだね……」


「アル様……」


「ふふっ、そんな顔しないでよ。

……ほら、大好きな俺やレオ、公爵邸のみんなとずっと一緒にいるために、自分の居場所を作りたいんでしょ?」


「……はいっ!」



アル様は私の濡れた頬を指先ですっと優しく撫でると、微笑んだ。



「それなら……リオがやらなきゃいけないことは一つだよね?しっかり自分の手でその居場所を手に入れておいでよ。

いっておいで、リオ」


「はいっ……アル様ありがとうございますっ!!」



アル様の力強くて優しい言葉に、私は満面の笑みで返事をする。



そして……



「アル様っ!!だーいすきですっ!!」



レオ様にするようにアル様にも思いっきり抱きつく。



「わっ?!もう……はぁ……ほんとにリオは……」



アル様は呆れたようにくすくすと笑うと、私の背中を優しく撫でる。