婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】



いつも怒ってばかりだけど可愛いレオ様。
美味しい食べ物で元気をくれるロキさん。
はじめて外でできた同性の友達のようなメイドのミア。

いつも慌ただしく走り回る私を見守るレイヴン公爵邸の使用人やメイドたち。



たった数ヶ月だけれど、前世から記憶のある私が、人生で一番だと思うほどの楽しくて幸せな時間を過ごさせてもらった。



前世で苦しい時間を過ごした私。

これが神様からのプレゼント……?



ギル様と温かいみんなの笑顔や楽しかった日々が、頭の中に濁流のように流れてくる。


……嫌だ……あの場所から離れるなんて考えられないよ……。

みんなのいるあの公爵邸が大好き……みんなといつまでもずっと一緒にいたいよ……。



私はギル様が大好きだけれど、それと同じぐらい公爵邸のみんなが大好きだ。
なんにも変えられない、かけがえの無い大好きな場所。



神様からのこんなにも素敵なプレゼントを無下になんてしたくない……!

神様……ありがとう……!



そして冷静になってきた頭で考える。


ギル様の婚約者として隣にたちたい。
あの公爵邸にちゃんと迎えられたい。


他の人がそこに立つのは……いやだ。



大好きなみんなとずっとずっと一緒にいつまでも過ごすのは私でありたい!!