婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】


「……はぁ」


私の言葉を聞いた瞬間、アル様は切なそうにため息を吐く。


そして、私の手を一瞬だけきゅっと握ると力なくふっと笑って、ゆっくりと私の手を離した。



「……俺の前でそんな風にあいつのことを好きだなんて言わないでよ……本当にずるいなぁ……」



アル様は微妙な顔をする。


すると、何かを思いつき悪戯っぽく目を細めると、私の顔を覗き込んできた。



「そうだ、リオ。むかつくなら、仕返しに行かない?」


「え……?仕返し……ですか?」



キョトンとする私に、くすっと笑うアル様。



「実はね、次のお茶会の予定も俺は護衛なんだよねぇ……リオも俺の付き添いってことで一緒に来るかい?」


「えっ!!私も行っていいんですか?!」


「いいよ、あいつがどんなことをしているか直接見ればいいよ。

……それとも、怖くて見られない?」



アル様は意地悪そうにクスッと笑いながら私を見つめる。



私の答えは決まっている……。

……やってやる!!!

直接見てギル様の浮気を追求してやるんだからっ!!!!



私はアル様の挑発にメラメラと燃えてきた。



「……絶対に行きます!!!!」