婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】



部屋でジタバタ苦しんでいると突然、部屋の扉が勢いよく開いた。



───ガチャンッ!!


「リオー!!!って、お前……何してんだよ?」


レオ様の声に顔をあげると、呆れたような顔をして扉の前に立っていた。


「見れば分かりませんかっ?!今とっても苦しんでるんですぅぅ!!!」

「はー?お前って相変わらず意味がわからないよな……そう言えば兄上は?今日は仕事ないのか?」


ギル様のことを耳にした瞬間、私のモヤモが限界を突破した。


「ギル様の話をしないでくださーいっ!!!また今日も……お茶会ですよぉ……うわぁぁぁあん!!!」


耐えきれなくなった私は、ベッドから飛び起きるとレオ様に思いっ切り抱きついた。


「ちょ!!お前っ!!は、離れろっ!」


驚いた顔をしたレオ様は、一生懸命私を引き剥がそうとする。


「な、なんでそんな酷いことを言うんですかぁぁ!!レオ様まで私を見捨てるんですねぇぇ?!」

「あぁもう!泣くなよっ!!わ、わかったから……ほら!おやつでも食べに行くぞ!」

「……おやつ?」

「ふはっ……お前……本当にしょうがないやつだな」


レオ様は笑うと、私の手を掴み厨房へと私を引っ張っていった。