婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】



「……リオ。もしかして、あんなにギルからバレるの嫌がっていたのに……まさか、ギルのこと好きになったの?」



俺の問いかけに、リオは顔を覆っていた手の隙間からちらっと、俺を見ると照れくさそうに幸せそうに笑った。



「……えへへっ」



何その顔……っ!!



その顔に苛立ち、ベッドの上にいるリオの両手を掴むと、勢いよく押し倒した。



「……へっ?!」

「リオ……ギルのところなんていかないでよ……俺にしなよっ」



余裕なんてなくて、押し倒したリオは、俺の顔を見ると目を見開いていた。



「ア、アル様……?」


「なんで……俺じゃダメなの?俺だったらリオのこともっともっと大切にするよ?ギルみたいに意地悪なんてしないよ?」



苛立ちと悔しさ……そして切なくてリオを見つめると、リオはそんな俺をきょとんとした顔で見上げた。



「……ア、アル様……、どうしたんですか?」



そう言ったリオは、真っ直ぐな瞳で俺を見つめると俺の頬に、手のひらを添えてきた。



「アル様……とても苦しそうな悲しそうな……そんな顔をしてますよ?何かあったんですか……?」