婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】


「あっ……ミア」



私とギル様に近寄ってくると、頭を下げたあとにギル様をしっかりと見据える。



「旦那様、リオ様は私に任せていただけませんか?お風呂のお世話をさせていただきます」


「お前は……」


「私ミアと申します。前回風邪の時に、リオ様のありとあらゆるお世話をさせて頂きました」



すると、ギル様はミアを上から下まで確認すると、少しだけ口を緩ませた。



「あぁ…あの時のメイドか……。なるほど、こいつの事わかっているのだな?」



ギル様のその言葉に、ミアを少しだけ目を見開くと



「……旦那様はわかってらっしゃったのですか……?」


「ふっ……そうだな、ではミアと言ったな?リオを頼む」



私の目の前で繰り広げられる会話に私はついていけてない……。


この二人はなにを話しているんだろう?



「二人はなんの話をしているんですか?ミアとギル様って仲が良かったんですね」



キョトンとしながら二人に尋ねると、ミアは一瞬だけ引きつった笑みを浮かべた。