そして、リオに視線を戻した兄上はリオのことをすごく愛おしそうに見つめると優しく声をかけていた。
「ほら、リオ服がどろまみれだ」
そう言って優しく自分の上着を脱ぐとリオの体を隠すようにふわっとかける。
そして、ひょいっとリオを軽々と持ち上げてお姫様抱っこをしていた。
「な、な!自分で歩けますっ!!」
「他のやつにそんな姿を見せれるわけないだろう」
「ひえっ……そんなに汚かったですか?」
「ふっ…まぁ…そうだな、部屋まで大人しくしていろ」
「……うぅ……」
後ろから二人のやり取りを見ていて、あんなに暴走女のリオが女の子らしく照れて縮こまっている姿を見ると、めちゃくちゃお似合いだと思った。
なんだか俺の胸は少しだけきゅっとして……兄上が羨ましいなんて思った。
だけど、完璧な兄上を崩せるのはリオしかいなくて、リオを女の子にできるのも兄上しかいないような気がする。
そしてなによりも、兄上の愛はやっぱり本物でずっとリオを見る時の顔が、優しくて愛おしいって声が聞こえてきそうなほど甘い顔をしていた。
「ちぇっ……さっさとくっついちゃえばいーのにっ」
そんな二人の後ろ姿を見ながら、複雑な気持ちと幸せな気分半々で呟いた。



