「お、おい……な、泣くなよっ!!俺がいじめてるみたいだろ……っ!!」
オロオロとするレオ様はポケットからハンカチを取り出すと、私の目をゴシゴシと拭ってくれた。
だけども……完全に涙腺が崩壊してしまった私の涙は止まらなくて、さらに焦るレオ様は
「あーっ!もう!!わかったから……泣き止んでよ!!」
すると……たどたどしく控えめなレオ様が私を小さな腕でぎゅっと抱きしめてくれた。
すごく不器用だけど一生懸命で可愛いそんなハグだった。
「も、もう泣くなよっ!!」
顔をあげると一生懸命に私を慰めようとしているレオ様がいて、顔がすごくすごく赤かった。
幸せな気持ちと一緒にあまりにも愛らしい姿に思わず笑ってしまった。
「……ふふっ……っ」
「な、何笑ってんだよ!!」
「い、いえっ……嬉しくて……ふふっ
でも、レオ様……」
笑う私に少しいじけたような顔をするレオ様の顔をくすっと笑いながら赤い顔を覗き込む。
「な、なんだよ……」
「お顔が、とっても真っ赤ですよ?」
「う、うるさいっ!!!慰めてやったのに!!!勝手に泣いとけっ!!」
慌てて私から離れたレオ様が面白くて私は声を出し笑った。
「レオ様!ごめんなさい待ってくださいっ!これは私からのお返しですっ!!」
そう言って逃げようとしたレオ様の手を捕まえると思いっきり引っ張る。
そして、バランスを崩して私の胸の中にダイブしてきたレオ様を思いっきりぎゅうっと抱き締め返したのだった。
「ふ、ふざけんな!!!!離せよっ!!」
「絶対離さないし逃がしませーんっ!!!レオ様!!私も大好きですよっ!!」
ギャーギャーと騒ぐレオ様が可愛いくて、元気にさせようとしてくれた気持ちがとても嬉しくて、モヤモヤしてた気持ちも吹き飛んだ。
そして……思ってしまった……婚約者に戻ることで、こんなにも大好きな公爵邸のみんなと一生過ごせるならそんな人生も最高なんじゃないかってね。



