婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】



扉をノックしようとしたその時、更に声が続き、お邪魔かな?と思い、部屋の前で少し待つことにした。


「はぁ……仕方がないだろう」


ため息を吐きながら、低く疲れてるようなギル様の声が聞こえてくる。


「仕方がないわけないだろっ!!兄上には……婚約者がいるのに、婚約者のことはどーすんだよっ!!」


えっと……婚約者って……私の事?


急に私の話が出てきて驚きつつ、話が終わるまで部屋の前で待つ。


「どうもしないが?それにお前……俺の婚約者のこと嫌ってたじゃないか……逃げて困らせるようなやつなんていらないって……
急にどうしたんだ?お前らしくない」


「……兄上はあんなにも婚約者のこと必死に探してたのに……っ!!兄上のがらしくないよっ!!」


めずらしい……途切れ途切れに聞こえてくる声は、レオ様がかなり怒っているみたい……兄弟喧嘩???


「ふっ……何を言っている。おかしなことを言っているのはお前の方だろう?
……これでも、色々考えているんだ。子供のお前には、分からないだろうがな」