───その日の夜。
体調がすっかり良くなった私は、ここ数日寝すぎたせいで眠れずにいた。
ここの屋敷に来てからの事を思い出していた。
外の世界はこんなにも毎日が新鮮だ。
たくさんの人と出会えたこの公爵邸の生活は、毎日が楽しい。
今の私の毎日はキラキラとしていてロゼッタ公爵邸に引きこもってた時の幸せや楽しさとは比べられないぐらいだ。
それともこの公爵邸のみんながこんなにも温かいのかな?
ずっとみんなと楽しく過ごしたいなぁ……
そんなことを考えていると
────コンコン
静かな部屋に扉をノックする音が響いた。
「えっ……こんな時間に誰だろう……?」
慌ててベッドから飛び起きると、ベッド横に置いてたカツラを手に取り頭にはめた。
「ど、どうぞっ」
開いた扉からは、大量の荷物を持ったギル様が部屋に入ってきた。
「まだ起きていたのか?」
「ギ、ギル様もこんな夜中に……どうしたんですか?」
「昼に行ってもメイドに追い返されるだろう?夜にこっそり来たかったのだが、ここ最近は寝込んでた分の公務で忙しくてな……」



