ミアside
「──ちょっとミア!大変よっ!ロキ様が……っ!!」
顔を真っ赤にして走ってきた同僚のメイドが、なにやら嬉しそうにキャーキャーと騒いでいる。
興奮する彼女に詳しく聞いてみると、ロキ様がリオ様の部屋に私を呼んでいるらしい。
……はぁ……なにか面倒事かしら?
「わかったわ、すぐに行くからここを任せてもいいかしら?」
うちのメイドたちは揃いも揃って面食いだ……。
この公爵邸にはイケメンな殿方が多いせいで、目の色を変えてはキャーキャーと騒ぎ立てている。
だからこそ、ロキ様は何かあると私に頼み事をしてくる。
この子達が浮つく気持ちも、分からなくは無いけれど……レイヴン公爵家の使用人としてもう少し公私の区別をつけてほしいわね……。



