婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】



ロキside


厨房でいつも通り朝食の準備を終えると、廊下からガタンッと音が聞こえて、次第に騒がしい声が聞こえてきた。


「──リオ殿!リオ殿!!大丈夫ですか?!」

「どうしたんだい?朝から騒がしいけど……」


気になった俺は廊下に顔を出すと、そこには数人の執事に囲まれた床で、顔を真っ赤にさせて倒れているリオくんがいた。


リ……リオくん……?!

「あ……ロキ殿!!リオ殿が急に倒れられた!」



俺は慌てる執事たちを退かし、リオくんの元へ近寄るとその体を抱き起こした。


荒い呼吸を繰り返し真っ赤な顔をしているリオくんの体は、ものすごく熱を持っているのがわかった。


はぁ……やれやれだね……。

ここ数日、公爵様の看病を一生懸命頑張っていたからなぁ……。

無理しすぎだとは思っていたけど、ツケが回ってきたようだね。



俺の口からはため息がこぼれた。