リオがリリィ……。
目の前の光景に信じられない気持ちと嬉しさで胸が今までないほどに高鳴った。
ほんと、とんでもない姿で俺から逃亡したものだな。
……やっと……捕まえたぞ。
俺の屋敷には、間違えて来たのだろう…だが詰めが甘いところがリリィらしい。
さっきまであんなにも悩んでた自分が馬鹿らしくなって笑いがこぼれる。
「……ふっ……お前ってやつは……」
どんな姿だろうと俺の心を乱すのは、いつだってお前なのだなリリィ。
初めて会った時は下着姿でびしょ濡れ泥まみれでとんでもない姿。
令嬢としてのリリィは、お人形のように可愛いらしくみんなが振り向くほどだ。
そして、男装になったお前は、可愛いらしいその瞳で俺を見つめ、レオの話をするお前は無邪気に笑って、今まで見た中で一番楽しそうだったな。
本当に、どんな姿でも俺を魅了する天才だなお前は。
綺麗なピンクの髪の毛を手に取ると、愛おしくてそっとキスを落とす。
今すぐにでも、思いっきり抱き締めてその可愛いらしい唇にキスを落としたかったが……
きっとお前はバレたとわかればまたどこかへ行くのだろう?
ならば、俺は知らないふりをしよう。
そして、お前の心を絶対に俺に振り向かせて見せよう……覚悟するんだなリリィ。
次こそは絶対に逃がない。
そして、眠るリリィの頭に茶色のカツラをそっと被せると、起こさないように髪の毛を入れ込んだ。
俺も横になるともう手加減なんてしなくてよくなった俺は、男装姿のリリィを引き寄せると優しく抱き締めて眠りについた。



