婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】



気がつくと窓の外は太陽がのぼりはじめていて、朝を迎えていた。


その後も、心配で部屋に戻ることができずにずっと椅子に腰掛けていると



────コンコンッ



扉を叩く音と共に、アル様とお医者様が入ってきた。

私を見たアル様は、目を見開き私に駆け寄ってくる。


「リオ?!まだいたの?……まさか……ちゃんと寝た?!」


徹夜で看病をしていたなんて言ってしまったら、余計な心配をかけてしまう。


「え……えと……今さっき起きてお部屋に来たところですよっ!ちゃんと寝ましたよっ」


心配させないように、にこっと笑う私にアル様の綺麗な指がそっと私の目元を撫でる。


「……そっか」


そして、指を離すと優しく笑うアル様は、特に何も聞いてこなかった。



よかった……バレなかった……

と、私は密かに安堵した。