婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】



俺の手を楽しそうに引っ張る姿に、呆れを通り越してしまった俺は完全にこの子の規格外なペースに呑まれた。



そして連れてこられたのは、俺がレオとリオを見つけて説教をした花畑。



手をぐいぐいと引っ張られたレオと俺は近くの芝生に座る。

何が始まるのかと見つめていれば



「さぁっ!アル様、これ僕が作ったんですよ!料理長のロキさんに手伝ってもらって、すっごく美味しくできたんです。温かいうちに食べてください!」


…………意味がわからない。



リオはバスケットを置くと、自信満々にキラキラの笑顔で俺の好きなミートパイを俺に差し出してきた。


俺は目を細め、少し混乱しながら差し出されたそれを疑わしげに見つめる。



「……君が作ったの?毒でも仕込んであるんじゃないだろうね?」


俺はリオを見ると優しい口調のまま、笑顔で警戒をする。