幼なじみの彼は、好きで、死にそう。

澪ちゃん、と名前を呼ばれる度に鳥肌が立つ。

「え、っと・・・・・・わ、分かりませ「澪、何してんだよ」

先輩に怖さを感じてしまい、ビクビクしながら言っていると私の言葉に被せて低い声が響く。

その声が聞こえ、私は振り向くと・・・・・・。

「仁、くんっ・・・・・・」

仁くんがいた。

仁くんが視界に入った途端になぜか視界が涙で滲んだ。

仁くんは、目があった瞬間に「・・・・・・悪魔」となぜか少し嬉しそうに言った後今までに見たことのないような怖い形相で私の横を通り過ぎ、先輩の前に立つ。

「なぁ、澪に何してんだよ」

背しか見えなくてどんな顔なのかはわからないけど先輩の青白い顔でどれだけ仁くんが怖い顔をしているのか容易に想像できた。

「覚悟しとけ」

低く、短くそう先輩に言った仁くん。

「澪、行くぞ」

仁くんは私の手首を掴み、力を入れた。

「じ、仁くん・・・・・・?」

いつも以上に速い足取り。

何も話さない仁くん。

少し手首の痛み。