幼なじみがこんなにも私に恋していたなんて

「は?」

仁くんは明らかに怪訝そうな顔で女の人を睨む。

「そうか・・・・・・なら」

そう言って仁くんは私の肩を両手で掴み、私の口に流れるように自分の口を近づける。

っ・・・・・・!

私は他の人とキスをした(かもしれない)仁くんを見て仁くんの口を両手で塞いで顔の動きを止めた。

「仁くんっ・・・・・・この人と、キス、した、のっ・・・・・・?」

なんて我儘なんだろう。

そう思った。

自分に自信がないくせに、相手から来たら拒むなんて。

「してない」

そう言われたと同時私は安堵の息を吐いたのも束の間。

ついさっきの光景が鮮やかに脳裏をよぎる。

「さ、っきのは・・・・・・?」

「あれはあいつがいきなり俺にキスしようとしただけ。澪が思ってる100倍は速いスピードで顔触られた一瞬何が起きたか分からなかったくらい速かった。でもキスはしてない」

仁くんの弁明に私はほっとする。

よか、った・・・・・・。

私は馬鹿だ。