幼なじみの彼は、好きで、死にそう。

「澪は俺のだから。こんなに可愛い澪はここから出たら誰かに盗られる。だから」

目の奥にある黒いハートが見えたような、そんな気味の悪さを感じた。

口角の上がった仁くんには黒い愛があった。

「っ・・・・・・!?」

仁くんの発言と表情に私は目を見開く。

仁くんが持つ愛は尋常じゃないんだとこの場で確信したような、そんな感覚。

「っ・・・・・・じ、んくんは・・・・・・私の、こ、と・・・・・・す、きな、の・・・・・・?」

わなわなと動いて制御不能の口を頑張って動かすといきなり仁くんの顔が私に近付く。

「っ・・・・・・!?」

唇にあるその感触に私は固まる。

「ふっ。ビクビクして可愛い」

顔に笑みという名の笑みを浮かべて笑う仁くん。

「そうだな。好きじゃない・・・・・・かな」

「・・・・・・」

どうとも思えなかった。

自分でもなんて変な質問をしたんだと思う。

「けど」

仁くんの口から発せられた接続詞に私は反応してしまう。

「愛してる。死ぬほど」

そう言う仁くんが同仕様もなく愛おしく感じてしまった。

・・・・・・嗚呼。

私は仁くんが好きなんだ。