黒い羊と無菌狂

私の頭の中は、すでにパニックだった。

突然のスモークと、紅い閃光。

それを浴びた観客たちは、まるで知能を失い、狂気に堕ちたよう。

配役もルールもわからないまま、リアル人狼ゲームがスタート。

1つだけ直感的にわかるのは、今の彼らに見つかったら危険だということ。

ミオネ
「この会場は危ない…!何とか身を隠しながら…マユたちを探さなきゃ!」

さっきの転倒で全身が痛いが、そんなことを言っている場合じゃない。

1人でも幼馴染を見つけて、一緒に会場から逃げよう。




『うふふ…逃がさないよ…人狼め…!!』



公園内を漂う紫色のスモークが、少しずつ濃くなってきた。

私は足を引きずりながらステージを後にした。

ステージの陰からの、私への鋭い視線に気づかないまま。