黒い羊と無菌狂

リーリヤ
『発射まで3!2!1…ゼロ----!!』

プシュー!!

スタッフさんのハンドドライヤーから、紫色のスモークが勢いよく吹き出した。

ミオネ
「あれは入口で浴びたスモークと同じ…?いいえ…もっと強い…?」

大量のスモークが広範囲に広がり、ステージと観客を覆い始めた。

ミオネ
「ゴホッ!ゴホッ!ちょっと強すぎ…。」

本社の人も、入口のスタッフさんも「無害」と言ったが、私の直感は危険を知らせていた。

ミオネ
「ねぇマユ!これ浴びたら危ないよ?スモークの外に出ようよ?!」

まだ手の届く距離にいるマユの手を引いたが、

マユ
『離してよ!いま人狼があぶり出されるの!邪魔しないで!』

バシッ!

ミオネ
「きゃあッ!」

ドスン!

興奮したマユは私の手を振り払い、私を後ろへ突き飛ばした。

ミオネ
(マユがあんなに攻撃的に…?それに”あぶり出される”って…どういうこと…?)」

「待ってマユ!どうしたの?!前に行っちゃダメ!」

私の声もむなしく、マユたちはスモークの中へ消えていった。