もしかしたら。 本当に、もしかしたらだけど。
静も私と同じ気持ちだったのかもしれない。
離れていた時間も、ずっと私のことを覚えていてくれたのかもしれない。
そんな都合のいい想像をしてしまう。
でも、そんなこと本人に聞けるはずもない。
私だって、離れている間ずっとあなたのことを想っていたなんて、恥ずかしくて死んでも言えないから。
「ふみさん、戻りましょうか。入学式始まります」
静はそう言いながら、軽く私の背中を押した。
誰のせいでこんなところまで連れて来られたと思ってるの。
そう言って文句のひとつでも言ってやりたかった。
だけど。



