「し、静……!」
絡め取られていた手が離れたと思った次の瞬間、今度は手首を掴まれ、そのまま静の方へ引き寄せられる。
「っ、なにして――ひゃっ……!?」
不意に手のひらを舌で、れろ、と舐められた。
予想もしなかった感触に身体がびくりと震える。
柔らかく触れた熱に、頭の中が一瞬で真っ白になった。
「……っ」
何が起きたのかわからないまま静を見つめると、彼は私の手を取ったままゆっくりと顔を上げた。
なっ……なっ……!? どういう神経してるの、この人……!
顔から火が出そうなのに、静は少しも慌てた様子を見せない。むしろ私の反応を見ているみたいで、余計に恥ずかしくなった。
「ふみさん、俺から離れたらだめですよ」
低く落ち着いた声が耳に響く。 それだけなのに、なぜか甘く聞こえてしまう。
「そ、それは……ボディーガードだから?」
震えそうになる声で問い返す。
私の専属ボディーガードが静だから?
それとも――他に理由があるの?



