並んで歩く静は、まるで何が問題なのか分かっていないような顔で「なんのことですか?」と言ってくる。
「私が、どこの誰とか、普通の人は知らないし!」
「…あぁ」
「そもそも、私、さっきのこと全然気づかなかったし、私にも責任ある気がするし!」
そう言った瞬間、「それは違います」と即答される。
「やっぱり、明日から電車じゃなくて車にしませんか?」
え、車?毎日?
「~~~っ!」
だめだ、話が通じない!
私の「普通の高校生活を送りたい」っていう控えめな願い、どこ行ったの?
大きくため息をついて、背の高い静を下から睨む。



