どうせなら、最後は君に殺されたい




え、なにか、当たってる…?

って思った瞬間にはもう遅くて、判断する前に、隣から低くて刺すような声が聞こえた。



「おっさん、死にたいの?」



その言葉があまりにも物騒すぎて、私は一瞬理解が追いつかずに固まった。


次の瞬間にはもう静が動いていた。私のすぐ後ろにいたサラリーマンの腕を、容赦なく捻り上げていて、空気が一気に凍るのがわかる。



周囲の乗客の視線が一斉にこちらに集まって、車内の空気が変わっていく。


私はといえば、状況が理解できていなさすぎて完全にフリーズしていた。


しかも静の顔が、もう本当に鬼みたいな形相なもんだから大混乱だ。



それにしても……こいつ……。



「おっさん、名刺とかないの?」



その一言が聞こえた瞬間、私は一気に嫌な予感しかしなかった。心の中で冷や汗が流れる。



「う、え…えっと…」

「あるよね?俺にちょーだいよ」