どうせなら、最後は君に殺されたい




もしかしたら。この子なら。


静なら。


私と仲良くしてくれるかもしれない。学校の友達はできなくても、この子なら違うかもしれない。


家に帰れば一緒に遊んで、一緒にご飯を食べて、一緒に笑えるかもしれない。


そんな期待が胸いっぱいに広がった。心臓がどきどきした。嬉しくて仕方なかった。こんな気持ちは初めてだった。



少し緊張しながら、でも勇気を出して右手を差し出した。



「しずか、よろしく……!」



仲良くなりたい。その気持ちを全部込めて。


だけど次の瞬間だった。


ぱしっ。

静は私の差し出した右手を容赦なく払いのけた。


何が起きたのか分からなかった。手のひらに残る痛みよりも、頭の中が真っ白になった。


そして静はまるで敵を見るような目で私を睨んだ。冷たくて、鋭くて、強い拒絶の色を宿した瞳。



「え……」



静は何も言わず、ただ私を睨みつけたまま踵を返し、そのまま走り去ってしまった。


私は呆然と立ち尽くし、伸ばしたままの右手だけがやけに恥ずかしかった。