どうせなら、最後は君に殺されたい




おじいちゃんも何も言わなかった。ただ一度だけ頭を撫でて、そのまま部屋を出ていく。


頭の上にはまだ撫でられた感触が残っている気がした。


なんだか胸の奥がじんわり熱い。泣きたいわけじゃない。でも少しだけ苦しかった。



「よかったんですか?」



静がそう言った声に、私は反射的に肩を揺らしてしまった。



「……なんのこと?」



まだちゃんと顔が見られない。

さっきからずっとそうだ。

おじいちゃんの影が消えて静まり返った襖の方を見つめながら、私は視線を逸らしたまま小さく息を吐く。



「静。ぜったい、ぜーったい私の邪魔しないでね?」

「邪魔ってなんですか?」

「高校では友達作るって決めてるんだから」

「ふみさん、友達いないんですか?」

「うっ……」



いや、いないわけじゃない。いないわけじゃないんだけど……いないに近いというか、そもそもまともに話したことがある同年代なんてほとんどいないというか……。



「そ、それは違うし……」



ごにょごにょと誤魔化すけど、完全に動揺しているのは自分でも分かる。絶対バレてる。