どうせなら、最後は君に殺されたい




187。数字だけでも十分大きいのに、実際に見ると迫力が違う。


肩幅も広いし、足も長いし、同じ人間とは思えない。

昔の静なんて私より少し大きいくらいだったのに。どうしてこんなに育ったの。



「でけーだろ。俺が育てたみてぇなもんだからな」

「育てたのは若頭です」

「細けぇことはいいんだよ」



静が即座に訂正しても、おじいちゃんは全く気にしていない。そのまま部屋の奥、一番上座へどっかりと腰を下ろした。


組長としての貫禄が自然と滲み出ている。けれど不思議と威圧感はない。少なくとも私の前では。


おじいちゃんは昔からそうだった。


私の前では鳳条組組長ではなく、ただの祖父だった。

甘いものを買ってくれたり、学校の話を聞いてくれたり、誕生日には大袈裟なくらいお祝いしてくれたり。


だから時々忘れそうになる。この人が何千人もの組員を束ねるトップだということを。


「女の子はこういう世界に関わらなくていいんだ」それがおじいちゃんの口癖だった。