何も言わずに消えてしまったことがどれだけ悲しかったか。どれだけ探したか。どれだけ会いたかったか。
今さら言えるはずもないけれど。
少し拗ねるように呟いた私に、静は穏やかに目を細めた。
「そうでしたね」
その声音は優しかった。まるで昔を懐かしむような響きだった。
でも私はその言葉だけでは足りなかった。7年間という時間は長すぎる。
私は知らないことだらけだ。知りたいことばかりだ。
「今までどこで、何してたの?」
気づけばそう聞いていた。
離れていた7年間。静はどこにいたの。何をしていたの。
どうしてあの日、何も言わずにいなくなったの。どうして私を置いて行ったの。
その答えを知りたかった。
「海外にいました」
静は驚くほどあっさりと答えた。
「か、海外……!?」
海外?海外って、あの海外?県外とかじゃなくて?日本じゃなくて?
「はい」
静は平然としている。
「若頭の……ふみさんのお父さんのところで働いてました」
「え……?」



