The Brave

「家の名に縛られることはないと思うよ。自分で自分の道を切り開かなきゃ、人生を生きる意味がない」

クラウスさんの目は真っ直ぐ自分を見ている。目を逸らせない。胸の中に溢れる感情があった。表情筋はあまり動かない。でも今、行動したいという気持ちに駆られている。

「えっと、剣、やってみたいです……!」

自分はベンジャミンさんを見つめる。ベンジャミンさんは嬉しそうに「わかった」と頷いた。ベンジャミンさんがクラウスさんが使っていた剣を自分に渡す。ベンジャミンさんが持っている剣より短く、軽い。

「マヤもクラウスもまだ子どもだからね。本物の剣は重いから持てない。まずはこれで練習してみよう」

「はい」

「剣はこう構えるんだよ」

ベンジャミンさんはそう言い、構え方を教えてくれた。前の世界では、剣どころか格闘技一つしたことがなかった。ドキドキしながら剣を構える。

「じゃあ、剣に魔力を注いでいこう。目を閉じて、魔力の流れをまずは感じようか」