The Brave

フローラちゃんの方を見ると、彼女もその手を止めることなく本を読んでいる。フローラちゃんも言葉を理解しているみたいだ。

(一から言葉を覚えるのは大変そうやから、神様がなんとかしてくれたんか?ありがたいけど)

精神は大人なため、絵本はあっという間に読み終えてしまう。新しい絵本を手にし、読み始めた。



その夜、ベンジャミンさんは帰ってきた。夕食を食べた後、自分とフローラちゃんが呼ばれてベンジャミンさんの自室に連れて行かれる。ベンジャミンさんの部屋には、執務用っぽい机やソファがあった。本棚には辞書みたいに分厚い本が何冊も並んでいる。

「突然すまない。今日はウィルソン邸とオルコット邸に行っていてね」

ベンジャミンさんはそう言いながら杖を振る。机の上に剣と耳飾りが現れた。これ、何だろう……。

「あの、オルコット邸とかはどうなるんですか?」

フローラちゃんが訊ねる。ベンジャミンさんは少し考えた後、言った。

「生き残ったのは君たち二人だけだからね。もう家は……」