劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

「ひっ……」

ミラが真っ青な顔で怯える。マシューも杖を握る手が震えた。フローレンスが言う。

「じゃあ、始め!」

その合図で各寮の選手たちが砂人間を倒すため、魔法を放つ。

「メエーチ!」

「シルト!」

あちこちで呪文が飛び交う。マシューが周りを見回せば、ライリーは真人間を切り刻み、ヴィヴィアンはタイプライターを使って攻撃し、他の生徒たちも砂人間に立ち向かっていく。そしてーーー。

「騎士に勝てると思うなよ!」

アルヴィンが剣を振り回す。その剣は雷を纏っていた。その隣でスティーブが、「あんま調子乗んなよ」と言いながら呪文を唱える。空中から散弾銃が現れ、砂人間を撃っていった。

フレイヤは自身を切り付け、血を流す。そして「待雪草」と呟く。刹那、フレイヤの周りが凍り付いた。砂人間たちの動きが完全に封じられる。

「桜の女神、木花咲耶姫様。どうか我にお力を」

レンスケが日本語で言うと、彼の足元から木が生えていく。伸びた枝が砂人間たちに突き刺さり、やがて巨大な桜の木となった。白い花びらが闘技場に降り注ぐ。