劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

寮にあるマシューの自室が綺麗なのは、少しでも散らかすとジルが「片付けなさい!」と怒るためである。

「あの、フローレンス先生、僕そろそろ行きますね」

マシューが若干引きながら部屋から出ようとすると、フローレンスが「ちょっと待ちなよ、マシュー」と呼び止める。フローレンスの手には「カップヌードル」と書かれた入れ物がある。

「お礼に食べていきなよ」

「何ですか?それ」

「カップヌードル。フレイヤが教えてくれたんだ。非魔法家系の世界では、三分で食べられる料理があるってね!あっ、醤油とシーフードとカレーがあるけどどれがいい?」

「じゃあ、シーフードで」

マシューが答えると、フローレンスは楽しそうにカップヌードルにお湯を注ぐ。マシューはため息を吐きそうになりながら部屋を見回す。すると、壁にたくさんの絵が飾られていることに気付いた。どれも同じ男性を描いたものだ。

「フローレンス先生、この絵は誰を描いたものなんですか?」