響け!星夜のセレナーデ

カナタが笑顔で言い、マーガレットが「また明日ね〜」と手を振る。アントーニョとオルハンは最後の最後まで喧嘩をしていた。

「ハリエットさん、レオンハルトさんとお話があるんですよね?僕は先に帰ってますね」

「はい。また明日」

ハリエットはカナタに手を振る。彼は駆け足で帰っていった。事務所の前にレオンハルトとハリエットだけが残る。

もう季節はすっかり冬だ。とっくに日が沈み、空には星が煌めいている。レオンハルトは息を吐いた。白く染まって、一瞬で消えてしまう。

「レオンハルトさん。お話とはなんでしょうか?」

そう訊ねるハリエットに対し、レオンハルトは笑いかけた。

「ハリエット。もっと近くで星を見ようか」

「えっ?」

首を傾げるハリエットの前でレオンハルトは杖を振る。すると、箒が姿を見せた。ただの箒ではない。魔法使いや魔女が使う空飛ぶ箒だ。

レオンハルトは箒に跨る。ハリエットは最初は驚いた様子だったものの、レオンハルトの後ろに跨った。