響け!星夜のセレナーデ

「フン。くだらない絆だ」

ジョセフが杖を振る。荊棘がさらに激しく動き、ジョセフの持つ杖から黒い光線がいくつも飛ぶ。レオンハルトは防御魔法を使っていたものの、猛攻により光の壁が音を立てて崩れた。光線がレオンハルトの頰を裂く。

「ッ!」

血をレオンハルトは手の甲で拭う。ジョセフは目の前で涼しい顔をしていた。刹那、嫌な音が響き渡る。

「グワッ!!」

「うっ……!!」

アントーニョとオルハンが荊棘によって飛ばされた。二人とも地面に叩き付けられる。その体には、たくさんの傷ができていた。

「トーニョ!オルハン!」

「アントーニョさん!オルハンさん!」

レオンハルトとカナタが名前を呼ぶ。二人は体を必死に起こそうとするものの、荊棘が動く方が早い。荊棘が大きく振り被り、倒れたアントーニョたちを叩こうとする。その時だった。

「もうやめてください!!」

檻の中のハリエットが叫んだ。彼女は格子を掴み、ジョセフに必死に懇願する。