響け!星夜のセレナーデ

「そんな弱点がイカにはあったんだね」

「知らなかったよ」

感心するレオンハルトとルートヴィッヒに対し、カナタが「トロンペーテには海がありませんからね」と頷いた。海が身近になければ、海の生物に関する知識は学者でない限り得る機会が少ない。

レオンハルトはクラーケンを見た後、ルートヴィッヒに目を向けた。彼は真剣な眼差しでクラーケンを見つめている。ルートヴィッヒが口を開いた。

「レオン。二人で協力してあの怪物を倒そう」

「もちろんです!」

レオンハルトとルートヴィッヒは杖をクラーケンに向けらる。そして呪文を同時に唱えた。

「マイヤ!」

レオンハルトとルートヴィッヒの杖から水色の光線が飛び出す。その光線はクラーケンに当たるとクラーケンを包み込んだ。水でできた巨大な球体の中にクラーケンが閉じ込められる。

「うまくいくといいんだけどねぇ……」

不安げにオルハンがクラーケンを見つめる。レオンハルトはただ心の中で祈っていた。