5月の雪が止む頃に、君が本当の笑顔を取り戻せるように。






「……トラウマも、不安も、これから先の事も。この先ずっと、お前のすべてを受け止めるのは……俺じゃ、だめかな」





一息ついて、震えそうになる声を必死に支えながら、俺は一番伝えたかった言葉を絞り出した。



これまでの苦しみも、彼女が一人で抱えてきた夜の闇も、これからは俺が半分背負いたい。


そう心から願わずにはいられなかった。






「どんな海緒も、大好きです」






月明かりの下、涙で濡れた彼女の瞳をじっと見つめる。





「俺と……付き合ってくれませんか?」







返事を待つ数秒が、永遠のように長く感じられる。


夜風が止まり、世界から音が消えたような静寂の中で、俺は彼女の答えを待った。



もう、迷いはない。

彼女を幸せにするのは、他の誰でもない俺でありたい――その想いだけが、今の俺を突き動かしていた。