醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。

「そんなもの飲まないわ。正体も明かさない男からの変な色の液体なんて飲む訳ないでしょ」

 エリシアは弱々しく笑う。
(このまま利用されて生きるくらいなら、私は別にいつ死んでも良いのよ)

「鬱陶しい女だ。黙って飲めよ」
 ブレイクは低く呟き、薬を自分で飲み込んだ。

 次の瞬間、エリシアは強く引き寄せられる。

 唇が重なり、逃げ場を塞ぐように深く、深く。
 舌が絡み、苦い薬の味が熱と共に喉の奥に流れ込んでくる。

 拒む力もなく、エリシアはただ、その温度と息遣いに呑み込まれていった。

 唇が離れ、ブレイクは短く一息つくと何事もなかったかのように口を開いた。