醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。

「聖女エリシア、病める時も健やかなる時も貴女を愛し抜くと誓います。どうか私と結婚してください」
 その琥珀色の瞳は、冷静に光を反射し、全てを見透かしているかのようだ。

 周囲の視線が二人に吸い寄せられ、空気はさらに重く張り詰める。

 エリシアはじっと、セドリックの瞳を見返す。
 真っ直ぐに見つめる瞳の奥の真意を探ろうとする。

 彼の表情や微かな息づかい、指先の力の入れ方まで、すべてが意味を持つように感じられた。
 セドリックは立ち上がると、エリシアに顔を寄せ彼女にしか聞こえない小さな声で耳元で低く囁く。
「約束通り、俺に皇帝の冠を被せてくれよ、エリシア」