今日、過ごしたい場所で

余命宣告されてから二ヶ月、私は高校三年生になった。

どうやら、二年の冬までに出席日数は足りていたらしい。
 
高校三年生になってから、一週間。

今日も私は家での生活を楽しんでいた。

プルルルル、と家の固定電話が鳴る。

お母さんは料理中で手が離せそうにない。

しかも、お父さんは2階で仕事中である。

私は、仕方なく受話器を持ち上げた。

「はい、天音(あまね)です」

「あ、天音さん。初めまして、私、天音さんの担任の日下部(くさかべ)です」

ああ、この電話、絶対に出なきゃ良かった。
 
あれ、ちょっと待って。

もう二度と高校にも行かないし、この担任にも会わない。じゃあ、切っても良くない?

ブチっ。

気づいたら、私は受話器を置いていた。

何故かスゥっと、心が冷めていくのを感じた。