「ねぇ、深冬。今は毎日楽しい?お母さんとゲームするのも」
「え、うん……」
「そう、じゃあ良かったわ。深冬、お母さんも深冬といるのが楽しくて仕方ないの。お母さんね、深冬が高校に行っていた時、お弁当を作るのが面倒くさかったわ。とっても。でも今思えば、あの日々も大切にすべきだった。だから、最近は深冬にお昼ご飯を作る日々も大切にしているの」
「……不登校の娘にでも? お弁当じゃないのに?」
「そんなの関係ないわ。お母さんは、深冬が毎日楽しい日々を送れることだけを祈っているの。病気になる前から、ずっとね」
お母さんの声が震え始める。
「本当は余命宣告された時、もっと生きるつもりで頑張って欲しかった。例え、どうしようもなくても、もっと生きれるって希望を持って欲しかった。……そんな時、お父さんに言われたの」
「『現実を深冬が受け入れているのに、親が受け入れなくてどうする』って。受け入れられる訳ないじゃない。娘があと二年後にいなくなるのよ。……でもね、お父さんも泣いていたの。ああ、馬鹿なのは私の方だって思ったわ」
「ねぇ、深冬。二年ってなんて短いのかしら。お母さん、寂しくて堪らないわ。学校なんて行かないでずっと私のそばにいてほしい。そんなずるい考えで、深冬の不登校に賛成したの。なんで、深冬なのかしら。なんで、私の娘なのかしら。なんで、私じゃないのかしら。二年で死ぬのが私だったらいいのに……!」
お母さんの涙を見ていたら、いつの間にか私も泣いていた。
「お母さん、深冬に高校を卒業して欲しいなんて微塵も思わないわ。でもね、あの日、黒板アートを描きに行った日。……深冬が余命宣告された後で一番楽しそうだったわ。ねぇ、深冬。毎日黒板アートを描いたらいいじゃない」
お母さんが急に馬鹿げたことを言い出した。
「え、うん……」
「そう、じゃあ良かったわ。深冬、お母さんも深冬といるのが楽しくて仕方ないの。お母さんね、深冬が高校に行っていた時、お弁当を作るのが面倒くさかったわ。とっても。でも今思えば、あの日々も大切にすべきだった。だから、最近は深冬にお昼ご飯を作る日々も大切にしているの」
「……不登校の娘にでも? お弁当じゃないのに?」
「そんなの関係ないわ。お母さんは、深冬が毎日楽しい日々を送れることだけを祈っているの。病気になる前から、ずっとね」
お母さんの声が震え始める。
「本当は余命宣告された時、もっと生きるつもりで頑張って欲しかった。例え、どうしようもなくても、もっと生きれるって希望を持って欲しかった。……そんな時、お父さんに言われたの」
「『現実を深冬が受け入れているのに、親が受け入れなくてどうする』って。受け入れられる訳ないじゃない。娘があと二年後にいなくなるのよ。……でもね、お父さんも泣いていたの。ああ、馬鹿なのは私の方だって思ったわ」
「ねぇ、深冬。二年ってなんて短いのかしら。お母さん、寂しくて堪らないわ。学校なんて行かないでずっと私のそばにいてほしい。そんなずるい考えで、深冬の不登校に賛成したの。なんで、深冬なのかしら。なんで、私の娘なのかしら。なんで、私じゃないのかしら。二年で死ぬのが私だったらいいのに……!」
お母さんの涙を見ていたら、いつの間にか私も泣いていた。
「お母さん、深冬に高校を卒業して欲しいなんて微塵も思わないわ。でもね、あの日、黒板アートを描きに行った日。……深冬が余命宣告された後で一番楽しそうだったわ。ねぇ、深冬。毎日黒板アートを描いたらいいじゃない」
お母さんが急に馬鹿げたことを言い出した。



