お兄ちゃんの、いる場所。


二十歳になりました。
成人式を終え、そろそろ一人暮らし。

荷物を片付けていたら、
たくさん幼稚園のときに描いたものがでてきたよ。


​私は、それらをひとつひとつ、
新しい段ボールに丁寧に整えてしまった。


捨てられないんじゃない。
これは、私がここまで歩いてくるために必要だった、
大切な魔法の道具たち。


新しい部屋の、
一番安心できる場所に置こうと思う。


​にーちゃんがいない世界で、

私は身長を越し、
年齢を追い越し、
ついには大人になった。


過去を引きずっていると言われてもいい。


この初恋が、
私という人間を作ってくれたんだから。


​窓の外には、
青い空が広がっている。


​お兄ちゃんのいる場所は天国かもしれないけど
お兄ちゃんが好きだった私はここにいる。




​ずっと、
大好きだった。



ここまで支えてくれてありがとう。