窓枠を越えなくても、音は届く。

今この状況を共有出来るとすれば、早く部室に戻ってあの猫にでも愚痴ることだろう。

会話は出来なくても、人間じゃなくても、今は何かの生き物にこの状況を言ってしまいたい。
 
私は足早に部室に戻って、猫に先ほどの食事を与えながら話しかける。

「ねぇ、貴方どこから来たの?」
「……」
「この食事を見た時、すぐに寄って来たからいつも食べているものなのかな?」
「……」
「おーい」
「……」
「返事はないか。ていうか、それって美味しいの?」
「にゃあ」
「ここは返事するんかい」

どうやら本当に美味しいようでがっつくように食べている。

モリモリ食べているところを見るとお腹が空いていたのかなと思いつつ、痩せている訳でもないので食事を取れていない訳でもないのだろう。